『黒岩メダカに私の可愛いが通じない19巻』は、体育祭が始まり、青葉花梨が本格的に暴れ出す巻でした。しかも花梨が前に出るだけでは終わらず、黒岩メダカとの間に大きめのハプニングまで起こります。それを見た川井モナが、ついに告白について決断する流れも入るので、19巻はかなり忙しいです。イベントのにぎやかさと、恋が進む時の焦りがいっしょに押し寄せる巻でした。ネタバレありで感想を書きます。
あらすじ
激モテ女子高生・川井モナの前に現れた、唯一オチない男・黒岩メダカ。
そんなメダカを惚れさせようと大奮闘のモナだったが、気づけば自分がオチていた!!
体育祭、いよいよ開幕! クイーンビーの座を狙う一年生・花梨が本格始動!!
メダカ&花梨の間に、とんでもハプニングが勃発し……?
そして、注目集まるキーワード “告白” についてモナが下す決断は!?
吉か凶か!? 青葉花梨が大暴れ! 事件続きで赤面大連発の第19巻!
アマゾンから抜粋
18巻では、旭のデートの誘いとモナの恋バナ勝負で、メダカを意識させる方向の攻めがかなり強く出ていました。19巻はそこへ体育祭という全員が動きやすい舞台が乗るので、じっとしている人がいません。花梨まで本格的に前へ出るせいで、モナが落ち着いていられないのも当然でした。
花梨は遠慮がなくて、体育祭との相性がかなりいい
まず19巻で目立つのは、やはり花梨です。17巻では新入生として現れ、18巻では存在がじわじわ邪魔になっていましたが、19巻ではもう完全に前へ出ます。しかも体育祭という場が、花梨の遠慮のなさとかなり相性がいい。人目が多く、勢いも出やすいイベントだから、ぐいぐい来るタイプがそのまま強く見えます。

花梨の怖さは、周りの空気を読んで待つ子ではないところです。モナや旭や朋が積み上げてきた距離感の外から、平気で手を伸ばしてくる。だからモナはもちろん、読んでいる側も落ち着きません。新ヒロインの役目をちゃんと果たしつつ、既存ヒロインを押しのけるだけではなく、全員の慌て方を引き出しているのがうまいです。
メダカと花梨のハプニングで、モナは黙っていられない
紹介文にもある通り、メダカと花梨の間にハプニングが起きるのが19巻の山場の一つです。ここは単に近い距離の場面があるというだけではなく、モナの感情を強く引っぱり出します。好きな相手のそばに、自分より遠慮のない一年生がいる。それだけでも嫌なのに、さらに目を離せない出来事まで起こるのだから、平常心でいられるはずがありません。

モナがいいのは、そこで拗ねて終わらないところです。傷つくし、赤くなるし、かなり慌てる。けれど、そのまま押し返す方向へ気持ちを持っていく。ここまで読んできた側からすると、モナが追い詰められるほど行動に出るのはもうおなじみですが、19巻ではその切迫感がかなり強いです。
『告白』をどうするか、ついに自分で決める
19巻でいちばん大きいのは、やはり告白についてモナが決断することです。これまでもモナは、好きだと伝えそうで止まる、意味深ににおわせる、イベントに乗せて気持ちを押し出す、という攻め方をしてきました。19巻は、その延長では済まないところまで来ています。周りがこれだけ前へ出るなら、自分も言うか言わないかを決めなければならない。

ここがかなり良くて、モナの決断は勢いだけに見えません。体育祭で気持ちが高ぶったからではなく、ここまでの積み重ねがあって、もう先延ばしにできないと本人がわかっている。だから『吉か凶か』という紹介文がそのまましっくり来ます。成功するかどうか以前に、言うと決めること自体が19巻の大きな前進でした。
19巻は赤面の連続で、でも笑いだけでは終わらない
19巻は赤面大連発と書かれている通り、見た目にはかなりにぎやかです。体育祭、花梨の大暴れ、ハプニング、モナの焦りと、絵面だけでも騒がしい。でも、それがただのラブコメの笑いで終わらないのがこの巻の良さでした。赤くなるのは恥ずかしいからだけではなく、本当に好きだからです。
メダカ側も、18巻までの積み重ねがあるぶん、完全な鈍感役には戻りません。だからモナが何を見て、何に耐えられず、どこで決めるのかがちゃんと物語として重く見えます。19巻はにぎやかで読みやすいのに、恋の核心へ近づいた感じがかなりありました。
まとめ
『黒岩メダカに私の可愛いが通じない19巻』は、体育祭で花梨が暴れ、メダカとのハプニングを見たモナが、ついに告白をどうするか決める巻でした。イベント巻として派手で楽しいのに、モナの決断が入ることでしっかり前へ進みます。19巻は、恋戦争のにぎやかさと、本気で言うかどうかの怖さが両方入った一冊でした。

