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【ネタバレ】かなえの報復で一花が消え、いじめの湿っぽさがさらに広がる:君に愛されて痛かった:2巻

君に愛されて痛かった

君に愛されて痛かった 2巻は、1巻で張っていた嫌な空気をそのまま報復へつなげてきます。かなえがいじめられて終わるだけならまだ分かりやすいのですが、この作品はそこから先がもっと嫌です。かなえは傷ついたまま沈むのではなく、自分を追い込んだ相手へちゃんとやり返す。被害者の顔をしたまま加害者にもなっていく流れがかなり生々しくて、読んでいて気持ちが休まりませんでした。

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あらすじ

援助交際で承認欲求を満たしていた女子高生・かなえは、他校の男子・寛との関係を誤解され、寛に想いを寄せる同級生・一花を中心とするグループからいじめを受ける。
憎しみを募らせたかなえは復讐劇を実行。一花はクラスから姿を消す。グループに復帰し、寛との距離も近づき、笑顔を取り戻していくかなえ。一方で、ある少年の心に歪みと憎しみが芽生え始めて……。

アマゾンから抜粋

2巻は、かなえが追い込まれていく話として読むだけでは足りません。いじめられて傷ついたかなえが、その痛みを抱えたまま報復へ踏み込んでいく巻です。ここでかなえをかわいそうな子のまま置いてくれないから、この作品はかなり後味が悪い。やられた側がそのままやり返す側へ回るので、読んでいて気持ちの置き場がなくなります。

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一花グループのいじめがかなり露骨になる

1巻でも一花との関係はだいぶ嫌でしたが、2巻ではそのいやらしさがもっとはっきり出ます。かなえが切り捨てられる側へ回った瞬間、グループの空気がどれだけ残酷だったかが一気に見えてくる。誰か一人が露骨に殴るわけではなくても、無視、見下し、空気の共有だけで一人を追い詰めていく感じがかなり嫌です。学校の序列がそのままいじめの形になるので、読んでいてかなり息苦しいです。

『君に愛されて痛かった(1)』知るかバカうどん

一花本人もただの意地悪な子ではなく、寛への執着とかなえへの優越感が混ざっていてかなり面倒です。だから一花グループのいじめは単純な八つ当たりでは終わらず、恋愛感情と女同士の見下しがぐちゃぐちゃに絡む。かなえが壊れていくのも当然ですが、同時に一花側の醜さもしっかり見える巻でした。

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かなえの報復が始まってから空気がさらに悪くなる

かなえが復讐へ踏み込んでからの空気はかなり重いです。ここで、かなえがただ泣き寝入りしないのがこの作品の特徴でもあります。自分を追い詰めた相手をそのままにせず、きっちりひっくり返しにいく。しかも、そのやり方が爽快な復讐劇にはまったくなっていません。かなえ自身の歪みと執着がそのまま復讐の形になっているので、読んでいて気持ちよさより不快さのほうが先に来ます。

『君に愛されて痛かった(1)』知るかバカうどん

一花がクラスから姿を消したあとも、すっきりしません。かなえはグループに戻り、寛との距離も近づいていくのに、その笑顔が全然明るく見えない。失ったものを取り返したという感じではなく、ひとまず席に戻れただけで、根っこの壊れ方はそのまま残っている感じです。ここがかなり嫌で、かなえが望んでいた場所に戻っても、読者の気分はまったく軽くなりません。

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かなえは被害者のままでは終わらない

2巻で改めてはっきりするのは、かなえを被害者としてだけ読むとずれることです。もちろん追い込まれた側ではあるのですが、その痛みを抱えたまま誰かを傷つける方向へ進めてしまう。かなえの怖さはそこにあります。傷ついているからこそ、そのまま誰かを傷つけ返せるので、単純に肩入れできません。

『君に愛されて痛かった(2)』知るかバカうどん

しかも、かなえは自分がしていることを完全に割り切っているわけでもありません。どこかでは壊れているし、どこかではまだ救われたがっている。その中途半端さがあるから、復讐も恋愛も全部が不安定に見える。読んでいて一番きついのは、かなえが少し笑っている場面です。落ち着いたからではなく、何かを押し込めたまま笑っているように見えるので、余計に不穏でした。

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寛との距離が近づいても安心できない

2巻では寛との距離も近づきますが、それで救われる感じはほとんどありません。かなえにとって寛は逃げ場でもある一方で、依存先でもあります。学校での居場所が揺らぎ、一花との関係も崩れた状態で寛へ寄っていくので、健全な恋の始まりには見えませんでした。むしろ、かなえが寛に近づくほど別の壊れ方が始まりそうで不安になります。

ここでもこの作品はやさしくしてくれません。好きな人と距離が縮まる場面なのに、読者の気分は上向かない。かなえが誰かにすがるたび、また別の依存が深くなる感じがあるからです。恋愛が救いになるのではなく、次の面倒の入口になっているのがこの作品らしいところでした。

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2巻は一花が消えた後の気持ち悪さが残る

2巻でいちばん印象に残るのは、一花が消えたあとも嫌な空気がきれいに晴れないところです。悪い相手が退場したから終わり、には全然なりません。かなえの中にある執着も、周りの人間関係の濁りも、そのまま残っている。だから、出来事としては一区切りついても、読後感はまったく片づきません。

『君に愛されて痛かった(2)』知るかバカうどん

さらに、最後に別の歪みが芽生え始める気配まで入れてくるので、2巻は一区切りの巻でありながら、次の不穏さもかなり濃いです。かなえと一花だけの問題では終わらず、周囲の人間まで巻き込んで広がっていく感じが見えてきます。この広がり方がかなり嫌で、続きが気になるのに気軽には読み進めにくい巻でした。

まとめると、君に愛されて痛かった 2巻は、いじめに耐えるかなえの話ではなく、かなえが報復までやってしまう話として読むほうがしっくりきます。一花グループの湿っぽい残酷さ、かなえの加害性、寛への依存、そして後に広がっていく不穏さがまとまっていて、1巻よりさらに気分が悪いです。救いよりも嫌な余韻がしっかり残る巻でした。

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