SeaArtで画像を生成しようとすると、目に入るのがモデル選択フィルタです。SD 1.5やSDXL、Flux、Illustriousなど多くの名称が並んでおり、どれを選べばよいのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
そもそもこのモデル一覧は何を意味しているのか、選択によって何が変わるのかが分からないまま、なんとなく選んでいるケースも少なくありません。実はSeaArtのモデル選択は、生成される画像の方向性や品質を大きく左右する重要な要素です。
リアル寄りに仕上げたいのか、アニメ調にしたいのか、映画風の雰囲気を出したいのかによって適したモデルは変わります。さらに新世代モデルもどんどん増えており、選択肢は年々広がっています。
この記事では、SeaArtのモデル選択フィルタの意味と仕組みを整理しつつ、各モデルの特徴やリアル系・アニメ系での考え方までを分かりやすく解説します。
SeaArtのモデル選択時のフィルタ選択
SeaArtの生成画面に表示されるモデル一覧は、単なるデザイン違いのテンプレートではありません。ここで選ぶモデルは、画像生成AIの土台となる学習データや構造そのものを切り替える役割を持っています。
つまりSeaArtにおけるモデル選択は、どの画風エンジンを使うかを決める行為です。リアル寄りに強いモデルもあれば、アニメ塗りに最適化されたモデルもあります。光の表現、質感、人物の描写傾向、構図の安定性まで、出力結果は大きく変化します。
表示されているSD 1.5やSDXL 1.0などは、Stable Diffusion系と呼ばれる系統のバージョン違いです。SD 3やSD 3.5系は新世代アーキテクチャを採用したモデルで、より高精細な描写やテキスト理解の向上が図られています。一方でFlux系やIllustrious系のように、特定の画風や用途に最適化された派生モデルも存在します。
SeaArtではこれらをフィルタとして整理しており、ユーザーは目的に応じて選択できます。ここで重要なのは、モデルは上位互換という単純な関係ではないという点です。新しいモデルが常に万能というわけではなく、用途によっては旧世代のほうが安定する場合もあります。
また、2025年以降に登場したFlux.2やWan 2.6 Imageなどのモデルは、リアル表現や高速生成を重視した設計が特徴です。SeaArt側で最適化されているケースもあり、同じプロンプトでも従来モデルとは違う出力になります。
このようにSeaArtのモデル選択フィルタは、生成結果の方向性を決定づける中核部分です。まずは自分が作りたい画像の方向性を明確にし、そのうえでモデルを選ぶことが重要です。
SeaArtに表示される各モデルの特徴まとめ
Stable Diffusion系の基本モデル群
SD 1.4、SD 1.5、SD 1.9、SD 2.0、SD 2.1、SD 2.0 768、SD 2.1 768、SD 2.1 Unclipは、いわゆるStable Diffusion系の基礎モデルです。
特にSD 1.5は派生モデルの土台として広く使われており、アニメ系や二次元イラストの安定性が高いのが特徴です。
SD 2系は高解像度寄りですが、やや扱いが難しい傾向があります。
Unclip系は画像再解釈や変換寄りの用途に向いています。
新世代Stable Diffusion系モデル
SD 3、SD 3.5M、SD 3.5Lは新世代アーキテクチャを採用したモデルです。
テキスト理解力が向上し、プロンプトへの忠実度が高まっています。
3.5Lはより高品質志向で、リアル系描写に強い傾向があります。
2025年前後から評価が安定してきた世代です。
SDXL系モデル
SDXL 1.0は高解像度対応モデルで、背景やライティング表現に強みがあります。
リアル系にもイラスト系にも対応できますが、処理はやや重めです。
細部の描き込みや空気感表現を重視する場合に適しています。
Flux系モデル
Flux.1 D、Flux.1 S、Flux.1 Kontext、Flux.2は写実性や高速性を意識した系列です。
特にFlux.2は2025年以降に登場した世代で、リアル人物や広告風ビジュアルの生成に強い傾向があります。
Kontextは文脈理解寄りの調整が特徴です。
Illustrious系モデル
Illustrious、Illustrious 3.5、Illustrious 3.6はアニメ調特化型モデルです。
キャラクター描写の安定性が高く、線画と塗りのバランスが整っています。
3.6はより洗練された塗りとディテール強化が特徴です。
二次元・萌え系特化モデル
Pony、NoobAIなどは可愛い系や萌え系イラストに強いモデルです。
柔らかい表現やデフォルメ寄りの描写が得意で、キャラクター中心の構図に向いています。
SeaArt独自系モデル
SeaArt Film、SeaArt ImageはSeaArt側で最適化されたモデルです。
Filmは映画風の色調やシネマティックな演出に強く、Imageは汎用性重視の設計になっています。
テキスト理解・編集特化モデル
Qwen-Image、Qwen-Edit、GLM-Image、GPT image 1.5はテキスト理解や編集用途に強いモデルです。
指示への忠実度が高く、画像修正や編集系タスクに適しています。
Wan・その他新世代モデル
Wan 2.2、Wan 2.5 Image、Wan 2.6 Image、Nano Banana、Chroma、Seedream、Higgsfield Image、Z Image Base、Z Image Turbo、Kling Imageなどは用途特化型または高速生成寄りの新世代モデルです。
Wan 2.6 Imageは2025年以降の世代として位置づけられ、リアル系表現と処理効率の両立が特徴です。
リアル系に強いSeaArtモデルの選び方
SeaArtでリアル系の画像を生成したい場合、まず意識すべきなのはモデルの世代と設計思想です。リアル表現に強いモデルは、人物の皮膚感、光の反射、背景の奥行きといった写実的な要素をどれだけ自然に再現できるかが重要になります。
現在のSeaArtのモデル選択フィルタの中で、リアル系に安定して強いのはSDXL 1.0、SD 3.5L、Flux.1 D、Flux.2、Wan 2.6 Imageなどの比較的新しい世代です。これらはテキスト理解力と描写精度の両面が強化されており、人物ポートレートや広告風ビジュアルの生成に適しています。
特にSDXL 1.0は、背景の空気感や自然光の再現が得意で、風景やシネマティックな構図に向いています。一方でFlux系はコントラストがはっきりした写実寄りの出力になりやすく、リアルな人物写真風の生成で評価が高い傾向があります。Flux.2は2025年以降に登場した世代で、より安定したリアル描写が特徴です。
SD 3.5Lは高品質志向で、細部の描写が強化されています。リアル寄りながらもやや柔らかい質感を持つため、完全な写真風よりもハイクオリティなCG寄りの表現に向いています。Wan 2.6 Imageは高速性と写実性のバランスを重視した設計で、処理負荷を抑えつつリアル感を出したい場合に有効です。
重要なのは、リアル系=最新モデル一択ではないという点です。用途によってはFlux系のほうが安定する場合もあれば、SDXLのほうが自然に仕上がる場合もあります。同じプロンプトでもモデルごとに光の扱いや色味が変わるため、実際に複数のモデルで比較してみることが大切です。
また、SeaArtではモデルだけでなくサンプラーやCFG値の影響も受けますが、それらの前提としてモデル選択が土台になります。まずはリアル描写に強い世代を中心に選び、そこから微調整していくのが効率的です。
アニメ系に強いSeaArtモデルの選び方
SeaArtでアニメ系の画像を生成する場合、重要になるのは線の安定感、塗りの方向性、キャラクターの破綻の少なさです。リアル系モデルを使ってもアニメ風に寄せることは可能ですが、最初から二次元特化型のモデルを選んだほうが安定します。
現在のSeaArtのモデル選択フィルタの中で、アニメ系に特化している代表的なモデルはIllustrious、Illustrious 3.5、Illustrious 3.6です。特に3.6は線画の整理と塗りの洗練度が高く、キャラクター生成の安定性が向上しています。ポートレート構図やバストアップイラストとの相性も良好です。
SD 1.5系の派生モデルも、依然としてアニメ系では強い選択肢です。ベースが安定しているため、プロンプト次第で幅広いテイストに対応できます。萌え系やライトノベル風イラストでは、PonyやNoobAIのような二次元寄りモデルも有効です。柔らかい表情や可愛い系の描写に向いています。
一方でSDXL 1.0やSD 3系を使ってアニメ調に寄せることも可能ですが、ややリアル寄りの質感が混ざりやすい傾向があります。純粋なアニメ塗りを狙うなら、Illustrious系や二次元特化型モデルのほうが安定します。
アニメ系モデルを選ぶ際は、自分が目指す絵柄を明確にすることが重要です。シャープな線画重視なのか、柔らかい塗り重視なのかで最適なモデルは変わります。同じプロンプトでもモデルごとに目の描き方や輪郭の処理が大きく異なるため、複数のモデルを試して比較するのが効果的です。
SeaArtのモデル選択フィルタは、リアルとアニメで大きく方向性が分かれます。まずは用途に合った系列を選び、その中で細かな違いを見極めていくのが失敗しにくい方法です。
SeaArtの代表的なモデル比較
| モデル | 系統 | 特徴 | 得意分野 | 2025年以降 |
|---|---|---|---|---|
| SD 1.4 | Stable Diffusion初期 | 初期世代ベース | 派生モデル土台 | – |
| SD 1.5 | Stable Diffusion | 安定性が高い | アニメ・二次元 | – |
| SD 1.9 | Stable Diffusion | 1.x改良系 | 二次元寄り | – |
| SD 2.0 | Stable Diffusion | 高解像度志向 | 写実寄り | – |
| SD 2.0 768 | Stable Diffusion | 768対応 | 高解像度生成 | – |
| SD 2.1 | Stable Diffusion | 2系安定版 | 写実寄り | – |
| SD 2.1 768 | Stable Diffusion | 高解像度対応 | 風景・背景 | – |
| SD 2.1 Unclip | Stable Diffusion | 画像再解釈型 | 画像変換 | – |
| SD 3 | 新世代SD | テキスト理解向上 | 汎用高品質 | – |
| SD 3.5M | 新世代SD | 軽量寄り | 汎用 | – |
| SD 3.5L | 新世代SD | 高品質志向 | リアル寄り | – |
| SDXL 1.0 | SDXL | 高精細・高解像度 | 風景・リアル | – |
| Flux.1 D | Flux | 写実強化 | リアル人物 | – |
| Flux.1 S | Flux | 軽量寄り | 高速生成 | – |
| Flux.1 Kontext | Flux | 文脈理解強化 | 指示忠実系 | – |
| Flux.2 | Flux | 写実性向上 | 広告風・リアル | ○ |
| Illustrious | 二次元特化 | 線画安定 | アニメ | – |
| Illustrious 3.5 | 二次元特化 | 塗り改良 | キャラ生成 | – |
| Illustrious 3.6 | 二次元特化 | 洗練された塗り | アニメ高品質 | – |
| Pony | 二次元特化 | 可愛い系 | 萌え系 | – |
| NoobAI | 二次元特化 | 柔らかい描写 | デフォルメ系 | – |
| SeaArt Film | SeaArt独自 | 映画風色調 | シネマ演出 | – |
| SeaArt Image | SeaArt独自 | 汎用安定 | オールジャンル | – |
| Qwen-Image | テキスト理解系 | 指示忠実 | 説明重視生成 | – |
| Qwen-Edit | 編集特化 | 画像編集対応 | 修正用途 | – |
| GLM-Image | テキスト理解系 | 指示解釈強化 | 汎用生成 | – |
| GPT image 1.5 | テキスト理解系 | 高精度理解 | 編集・生成 | – |
| Wan 2.2 | Wan系 | 写実寄り | リアル生成 | – |
| Wan 2.5 Image | Wan系 | 改良版 | リアル寄り | – |
| Wan 2.6 Image | Wan系 | 高速+写実 | リアル系 | ○ |
| Nano Banana | 新世代 | 軽量寄り | 高速用途 | – |
| Chroma | 特化型 | 色彩重視 | アート系 | – |
| Seedream | 特化型 | 柔らかい質感 | イラスト | – |
| Higgsfield Image | 特化型 | コントラスト強め | 写実寄り | – |
| Z Image Base | Z系 | ベースモデル | 汎用 | – |
| Z Image Turbo | Z系 | 高速処理 | スピード重視 | – |
| Kling Image | 特化型 | 表現重視 | アート系 | – |
まとめ
SeaArtのモデル選択フィルタは、単なる分類表示ではなく、生成結果の方向性を決定づける重要な仕組みです。表示されているSDやFlux、Illustriousといった名称は、それぞれ異なる設計思想と学習基盤を持つモデルを指しています。
リアル系を目指すなら、SDXLやSD 3.5L、Flux系、Wan系など写実性を重視したモデルが有力な選択肢になります。一方で、アニメ系やキャラクター中心のイラストを生成する場合は、Illustrious系やSD 1.5系のような二次元特化型モデルのほうが安定します。
重要なのは、新しいモデルが常に正解というわけではないという点です。SeaArtではモデルごとに色味や光の扱い、線の出方が大きく異なります。同じプロンプトでも出力が変わるため、目的に応じて複数のモデルを比較しながら選ぶ姿勢が大切です。
まずは作りたい画像の方向性を明確にし、そのうえでモデルを選ぶ。この順序を意識するだけで、SeaArtでの生成効率と完成度は大きく変わります。

