『黒岩メダカに私の可愛いが通じない2巻』は、1巻よりもモナの気持ちが少し見えやすくなってくる巻でした。まだ本人は意地で押している顔をしていますが、文化祭でも雨の日でも、黒岩メダカをかなり気にしているのがわかります。そこに湘南旭まで入ってきて、2巻で一気に先が気になる感じになりました。
あらすじ
激モテ女子高生・川井モナの前に現れた、唯一オチない男子・黒岩メダカ。
そんなメダカを惚れさせるため、今日も彼女は奮闘中!
モナ推し助っ人・春野つぼみも加わって、文化祭でも、クラス会でも、
雨の通学路でも、ちょっぴりカゲキに猛アピール!!
だけど気付くと、自分が「きゅん」!?
さらにはメダカを狙う“ハイスぺ後輩”も現れて……!?
アマゾンから抜粋
2巻は、モナがメダカを振り向かせようとして動く流れはそのままですが、1巻よりもモナ自身のほうが揺れている感じが強く出ていました。メダカを困らせようとしているはずなのに、自分が先に落ち着かなくなっている。その見え方がだいぶはっきりしてきます。
文化祭のモナ、かなりわかりやすい
2巻でまず印象に残るのは、やっぱり文化祭の場面でした。モナはイベントごとになると押しがさらに強くなるので、見ていてわかりやすいです。ここで一気に距離を縮めたい気持ちがそのまま行動に出ていて、空回りしていても妙にかわいく見えます。
この作品は、モナが仕掛けるたびに必ずうまくいくわけではありません。むしろ思った通りに進まないことのほうが多い。それでも読みやすいのは、失敗した時のモナの反応がちゃんと面白いからだと思います。強気の顔をしているのに、少し崩れる時がいちばん見どころでした。
春野つぼみがモナを応援する立ち位置なのも、この巻ではかなり効いていました。ひとりで暴走しているだけではなく、横から背中を押してくれる子がいるので、文化祭のにぎやかさがそのまま二人の空気にもつながっていた気がします。
クラス会のような、みんながいる場面もよかったです。二人きりの時とは違って、周りの目がある場所だとモナの意地っ張りなところがより目立ちますし、メダカとの距離感も少し違って見えます。にぎやかな場面が入ることで、学校のラブコメとしての雰囲気も出ていました。

雨の通学路みたいな近さがいちばん気になる
2巻は、文化祭のような派手な場面だけでなく、雨の通学路みたいな少し静かな距離感もよかったです。こういう場面になると、モナの意地よりも、メダカを意識してしまっている感じのほうが前に出てきます。

大きな事件ではないのに印象に残るのは、こういう近さの場面でした。ふざけて押しているだけではなくて、メダカと並んでいる時間そのものをモナが気にしているのが伝わってくる。2巻は、その変化が少し見えるのがよかったです。
メダカはやっぱり簡単には崩れない
黒岩メダカは2巻でも相変わらず簡単には揺れません。ただ、何も感じていないわけではない空気はちゃんとあります。だからモナの側だけが一方的に走っている感じにはならず、少しずつでも関係が前に進んでいるように見えます。
この作品のいいところは、メダカがただ鈍いだけの役ではないところだと思います。踏み込まない理由があるから、モナの気持ちが空回りしていても話が薄くならない。2巻でもその関係は変わっていなくて、もどかしさの出し方がちょうどよかったです。
旭が出てきて、恋愛の形が少し変わる
2巻の終盤で大きいのは、やはり湘南旭の登場です。ここで急に空気が変わりました。モナとメダカの二人だけで進んでいたところに、はっきりライバルになりそうな存在が入ってくるので、次からの見え方がかなり変わります。

しかも旭は、ただ人数を増やすために出てきた感じではなく、モナの気持ちをあぶり出す役としてもかなり大きいと思いました。自分ではまだ余裕のある顔をしていたモナが、旭の存在によってどう動くのか。2巻はその入口としてちょうどいい終わり方でした。
まとめ
『黒岩メダカに私の可愛いが通じない』2巻は、文化祭や雨の通学路を通して、モナの気持ちが少しずつ見えやすくなってくる巻でした。まだ素直ではないのに、メダカをかなり意識している。その感じが1巻よりはっきりしてきます。
そして最後に湘南旭が入ってきたことで、次の巻から恋愛の形が少し変わりそうだと見えてきました。モナの空回りのかわいさはそのままに、話が次へ動き出す感じもある。2巻もかなり続きが読みたくなる終わり方でした。

