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【ネタバレ】かなえの寛への執着が重くなり、越智の視線も不穏すぎる:君に愛されて痛かった:4巻

君に愛されて痛かった

君に愛されて痛かった 4巻は、かなえが今いる場所を守ろうとするほど不穏さが増していく巻でした。3巻では寛への気持ちがだいぶ危うく見えていましたが、4巻ではその執着がさらに重くなります。しかも今回はかなえ本人だけではなく、寛のまわりから見てもその存在が危ないものとして映り始める。かなえの内側だけでなく、外から見た不気味さが出てくるので、読んでいてかなり後味が悪かったです。

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あらすじ

他校の高校球児・寛への執着心を強めていくかなえ。家庭に居場所は無いが、学校では特定のクラスメイトを排除する形で立ち位置を確保していた。
一方、寛のチームメイト・越智は、かなえの存在が寛にとって危ういものではないかと考えるようになり……。

アマゾンから抜粋

4巻でまずはっきりするのは、かなえがもう場当たり的に動いているだけではないことです。家庭には居場所がなく、学校でも誰かを押しのける形で立ち位置を確保している。かなえは不安定なままなのに、その不安定さを抱えたまま今の場所へしがみつくので、見ていてかなり嫌です。安心したいはずなのに、やっていることは周囲をさらに不安定にするばかりでした。

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かなえの恋慕がだいぶ重たくなっている

4巻のかなえは、寛を好きでいるという感情より、寛へすがることで自分を保っている感じが目立ちます。好意そのものが悪いのではなく、その重さがかなり危うい。寛に近づけること、自分が選ばれていると思えることが、かなえにとって居場所の証明みたいになっているので、恋がそのまま依存へつながっています。読んでいても、相手を好きになる気持ちより、失いたくない焦りのほうがずっと前に出ていました。

『君に愛されて痛かった(4)』知るかバカうどん

かなえの感情が怖いのは、本人の中でそれが純粋な恋として処理されているところです。だから重さに歯止めがかからない。普通なら引いて考えそうな場面でも、かなえは相手との距離を測るより、自分の不安を埋めるほうへ進んでしまう。この巻ではそのズレがかなり見えやすくなっていて、かなえを見守る気持ちより、いつ壊れるかを見ている気分のほうが強くなりました。

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学校での立ち位置もかなり嫌な形で保たれている

かなえは学校でも居場所を取り戻していますが、その戻り方がかなり嫌です。誰かとちゃんと向き合って関係を作り直したわけではなく、特定のクラスメイトを押しのける形で席を確保している。ここがこの作品らしいところで、かなえの幸せはいつも誰かを踏んだ上に乗っています。だからかなえが笑っていても、全然落ち着いた空気になりません。

『君に愛されて痛かった(4)』知るかバカうどん

しかも本人は、そのことに半分無自覚なままです。自分も散々傷つけられてきたからこそ、今さら誰かを押しのけることに鈍くなっている感じがある。かなえの気の毒さは確かにあるのですが、同時にかなり残酷でもある。この両方が同居しているので、読んでいて気持ちが落ち着きません。

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越智の視点が入ることでかなえの危うさが外側から見える

4巻でかなり効いているのが越智の存在です。これまでの巻はかなえの内側や学校の空気から不穏さを読むことが多かったのですが、4巻では寛のチームメイトである越智が、かなえの危うさを外から察知し始める。これがかなり嫌で、かなえの重さが思い込みではなく、ちゃんと他人にも危険なものとして映っていると分かります。

『君に愛されて痛かった(4)』知るかバカうどん

越智が入ることで、かなえと寛の関係が二人だけの問題ではなくなります。周囲が見てもおかしい、何か危ない、という空気が生まれるので、恋愛の話として読める余地がさらに薄くなる。この巻の不穏さはここで一段上がっていました。

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かなえは被害者でもあり、周囲を壊す側でもある

4巻まで来ると、かなえをかわいそうな子としてだけ受け止めるのはかなり難しいです。家庭では居場所がなく、学校でも不安定で、たしかに追い詰められてきた側ではあります。でも、その不安を抱えたまま、今度は周囲を押しのけて場所を作ることもできてしまう。自分が傷つかないために、他人を押し出す場面が増えてくるので、同情だけでは追いかけられません。

この作品の嫌なところは、かなえがそこで開き直るタイプでもないことです。壊れているし、不安だし、必死でもある。でもその必死さが、周囲から見るとかなり危ない形になる。本人の気持ちが切実であればあるほど、読者の側は怖くなる。この感覚が4巻ではかなりはっきりしていました。

『君に愛されて痛かった(4)』知るかバカうどん
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4巻は静かに追い詰めてくる巻

4巻は派手な出来事の連続で押す巻ではありません。そのぶん、じわじわ嫌です。かなえの執着、学校での立ち位置、越智の視線が少しずつ重なって、どこかで必ず何かが壊れると分かるまま進んでいく。読んでいて安心できる場面がほとんどなく、静かなのにずっと緊張が続きます。

まとめると、君に愛されて痛かった 4巻は、かなえの寛への執着がさらに重くなり、その危うさが外からも見え始める巻でした。学校でも恋愛でも、かなえが居場所を守ろうとするほど空気が悪くなるのがかなり嫌です。越智の存在で不穏さが一段増しているので、次の巻で何が起きてもおかしくない感じがかなり濃く残りました。

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