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【ネタバレ】一花の再登校でかなえの恋慕がさらに狂っていく:君に愛されて痛かった:3巻

君に愛されて痛かった

君に愛されて痛かった 3巻は、2巻でいったん席を取り戻したかなえが、落ち着くどころかもっと危うい方向へ進んでいく巻でした。一花が学校へ戻ってきたことで、かなえの中に残っていた執着と恨みがまた動き出します。しかも今回は一花への感情だけではなく、寛への恋慕そのものがだいぶ狂気じみて見えてくるので、読んでいてかなり不穏でした。

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あらすじ

男たちに襲われたトラウマで不登校になっていた一花が、勇気を振り絞って学校に現れた。そこで目にしたのは、自分がかつていた位置に収まり、笑顔で過ごすかなえの姿。
寛への思いで幸福感に浸るかなえだが、その強すぎる恋慕の情は次第に狂気を帯びてゆく……。

アマゾンから抜粋

3巻は、2巻の報復で一区切りついたように見えた関係が、全然終わっていなかったことを見せてきます。一花が戻ってきた時点で空気はまた不安定になるし、かなえも今の立場を守るだけでは済まない。表面だけ見るとかなえは前より満たされているように見えるのに、その中身はむしろ危なくなっています。この巻は、状況が落ち着く話ではなく、かなえの内側がもっと壊れていく話として読むほうがしっくりきました。

『君に愛されて痛かった(3)』知るかバカうどん
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一花が戻ってきても空気は最悪のまま

一花が再登校してくる場面は、やり直しの始まりには見えませんでした。一度崩れた関係を無理やり教室の中へ戻した感じで、居心地の悪さがかなりあります。一花がかつていた場所にかなえが収まっている構図もかなり嫌で、誰かが幸せになったという感じではなく、席の奪い合いが続いているだけに見える。学校の中の序列がまだ終わっていないことがよく分かります。

『君に愛されて痛かった(3)』知るかバカうどん

一花も被害を受けて終わった側ではあるのですが、それで全部が清算されるわけではありません。かなえとの間に残った感情は濁ったままで、教室の空気もまったくきれいにならない。この作品は誰かがひどい目を見たらバランスが戻る話ではなく、傷ついた人間同士がそのまま同じ場所に残るから、余計に嫌です。

『君に愛されて痛かった(3)』知るかバカうどん
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かなえの恋がだんだん怖くなってくる

3巻でいちばん嫌だったのは、かなえの寛への気持ちです。好きな人に近づいて幸せそうに見える場面があるのに、その感情がまっすぐな恋愛として読めません。かなえにとって寛は、好きな相手であると同時に、自分をつなぎ止めるための大事な支柱でもある。だから恋慕が深くなるほど、相手を見ているという感情より、自分が壊れないためにしがみつく気持ちのほうが前に出ていました。

『君に愛されて痛かった(3)』知るかバカうどん

そのため、かなえが幸せそうにしている場面ほど逆に不安になります。普通なら微笑ましく見えるはずの場面でも、かなえの場合は感情の重さが先に来る。寛に近づけた喜びより、この子はこの先もっと重くなるんだろうなという嫌な予感のほうが大きいです。3巻は恋愛が救いにならず、むしろかなえの危うさを増幅させる装置になっていました。

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かなえはもう被害者の顔だけではいられない

1巻からずっとそうですが、3巻まで来るとかなえを被害者としてだけ読むのはかなり無理があります。たしかにかなえは傷ついてきたし、追い込まれてきた側です。でも今のかなえは、その痛みを抱えたまま、自分の都合のいい位置を守ろうとするし、相手の感情を踏みにじることもある。傷ついてきた人間が、そのまま誰かを傷つける側に回る感じがかなりはっきりしてきました。

だから3巻のかなえは、見ていて同情もするし、同時にかなり怖いです。本人の中にはまだ空っぽな部分や不安があるのに、もうそのまま壊れるだけの段階ではない。自分の幸せを守るために周りを押しのけることもできるし、そのことにどこか無自覚なまま進んでしまう。この鈍さがかなり嫌でした。

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一花との関係は終わらず、形を変えて残り続ける

一花とかなえの関係も、ここで完全に切れるわけではありません。以前のように分かりやすくぶつかるだけでなく、もっとねじれた形で残っていきます。一花が戻ってきたことで、かなえが今いる位置の不安定さも見えてくるし、かなえ自身も一花を無視できていない。嫌いになって終わるような関係ではなく、憧れと恨みが同時に残り続ける空気がかなり濃いです。

この二人の関係がやっかいなのは、どちらか一方が完全に勝った形にならないところです。かなえが今の席に座っていても、一花の存在が消えない以上、気持ちは落ち着かない。一花もまた、かなえをただ見下して終われる状態ではない。だから3巻は派手な対立より、視線や空気のほうが嫌でした。

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3巻は静かな巻なのに不穏さが増している

3巻は2巻のように報復そのものが前に出る巻ではありません。そのぶん静かに見えるのですが、空気の悪さはむしろ増しています。かなえの恋慕、一花の再登校、教室の居心地の悪さが全部重なって、いつまた何かが壊れてもおかしくない状態が続く。大きな爆発がないぶん、ずっとじわじわ嫌です。

『君に愛されて痛かった(3)』知るかバカうどん

最後まで読むと、この作品が描いているのは恋の進展ではなく、感情のこじれ方なんだと改めて思います。かなえが幸せに近づいたように見えても、その足元は全然安定していない。むしろ不安と執着が濃くなっているので、次の巻でさらに面倒になる予感がかなりあります。

まとめると、君に愛されて痛かった 3巻は、一花の再登校をきっかけに、かなえの恋慕と執着がさらに危ない形で膨らむ巻でした。報復の後始末が終わった話ではなく、そのあとに残った濁りがもっと厄介になっていく。かなえを見ていて同情だけでは済まなくなる場面もかなり多いです。静かなのに落ち着かず、ずっと不穏なまま終わる巻でした。

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