『黒岩メダカに私の可愛いが通じない4巻』は、モナの幼なじみ・難波朋が登場し、モナ自身も説明できない気持ちを真正面から指摘する巻でした。旭との競争で余裕を失っていた川井モナが、ついに「なぜメダカだけが特別なのか」と向き合わされます。ネタバレありで感想を書きます。
あらすじ
激モテ女子高生・川井モナの前に現れた、唯一オチない男・黒岩メダカ。
そんなメダカを惚れさせるため、今日も彼女は奮闘中!
メダカに対する、今まで抱いたことのない感情に混乱するモナ。
他の男子とは違う、この気持ちの正体は一体……!?
そんな中、モナの幼なじみ・難波朋が東京へやってきた!
モナのメダカに対する態度を見て、「何か」を感じ取った朋は……?
姉さん系幼なじみが大無双! 「ドキ」も「きゅん」もパワーアップの第4巻!!
アマゾンから抜粋
3巻までは、モナがメダカを落とそうとして空回りする姿や、旭への嫉妬から気持ちを察する場面が中心でした。4巻では、昔からモナを知る難波朋がその変化を見抜きます。本人が認めるより先に幼なじみに答えを言われる展開が、印象的です。
難波朋は、モナの強がりをごまかさせない
4巻の見どころは、やはり難波朋の登場です。朋は大阪から東京へやってきたモナの幼なじみで、モナの普段の振る舞いや強がりをよく知っています。学校で一番かわいく、男子から好かれることにも慣れているモナを、遠慮なくからかえる距離感が新鮮でした。

そんな朋だからこそ、モナが黒岩メダカに向ける態度の不自然さにもすぐ気づきます。落としたいだけなら、ここまで相手の反応に一喜一憂する必要はありません。メダカのそばにいる女子を気にして、思うようにいかないと落ち込み、それでもまた近づこうとする。朋の目を通すと、モナの行動はかなり素直な恋に見えます。

朋がいいのは、答えを察して終わらず、モナ本人を揺さぶるところです。モナの強がりを笑いつつも、気持ちを雑に扱わない。姉さん系の落ち着きと押しの強さがあり、登場したばかりでも存在感がしっかりありました。
「好きじゃない」が苦しくなってきた
モナはこれまで、メダカへの執着を自分のプライドで説明してきました。自分になびかないから落としたいだけ。ほかの男子とは違う反応をするから気になるだけ。けれど4巻では、その説明では追いつかない場面が増えています。
特に、朋からメダカへの気持ちは恋心ではないかと指摘される流れは、シリーズの大事な一歩でした。モナはすぐには認められませんが、強く否定するほど、読んでいる側には答えが伝わってきます。「好きじゃない」と言い続けること自体が、もう気持ちを意識している証拠になっていました。

恋心に気づいて告白する段階までは進みません。それでも、モナが自分の感情を疑い始めたことで、メダカへのアピールの意味が変わります。勝負に勝つための行動だったものに、そばにいたいという本音が混ざり、以前よりもモナの反応が切実に感じられました。
旭との恋戦争にも、別の緊張感が出てくる
湘南旭が入ってから、モナはメダカを取られるかもしれない焦りを見せるようになりました。4巻では、そこへ朋の指摘が加わります。旭への対抗心をただの負けず嫌いで済ませられなくなり、モナは自分が何を守りたいのか考えざるを得ません。

旭はメダカへの好意を隠していないため、モナとの違いもはっきりしています。素直に前へ出る旭と、自分の気持ちを認められないモナ。この差があるから、モナのもどかしさが面白くなっています。朋の登場は新キャラ追加のにぎやかさだけでなく、すでに始まっている恋戦争の意味まで変えていました。
メダカを落とす話から、モナが恋を知る話へ
1巻のモナは、自分の可愛さが通じないことに腹を立てていました。4巻まで来ると、悩みの中心は自分がメダカをどう思っているのかに移っています。この変化が自然で、同じようにアピールして空回りする場面にも、少しずつ違う意味が加わっているのがよかったです。
メダカは相変わらず戒律を守ろうとしますが、モナの側ではもう最初の勝負だけを続けているわけではありません。朋がモナの感情に名前をつけようとしたことで、この作品がモナ自身の初恋を追うラブコメだとはっきりしてきました。
まとめ
『黒岩メダカに私の可愛いが通じない』4巻は、難波朋がモナの強がりを見抜き、メダカへの気持ちの正体を突きつける巻でした。幼なじみだから言える遠慮のない言葉が、モナを大きく揺らします。
モナはまだ恋心を素直に認めませんが、もうプライドだけでは説明できないところまで来ています。旭との競争も続く中、モナが自分の気持ちにいつ答えを出すのか気になる終わり方でした。メダカを落とす勝負が、モナの初恋へ変わっていくことを実感できる4巻です。

