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【ネタバレ】理世が自分の道を悟る:傷口と包帯:5巻

傷口と包帯
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あらすじ

弱りを愛でる特殊性癖を持つ「ヨワラー」の理世。
お見合い相手の鳩羽も、なんと「癖」(へき)持ちだった!
この縁談、受けるべきか…
悶々とする理世は一人お絵かきに注力するーー
そして描けちゃった、えっちな絵!
自分で作ったオカズを、自分で消費する…理世はついに悟る、自分の進む道を!
ヨワラーの決意、極道の決意…!
禁断の三角関係がついに動く、特殊性癖ラブコメ第5巻!

アマゾンから抜粋

傷口と包帯』5巻は、鳩羽との縁談に悩む理世が、自分の性癖と向き合う巻です。理世は一人で絵を描き始め、そこで自分のための「オカズ」を作ってしまう。切谷との恋、鳩羽との共通点、ヨワラーとしての自分。その全部を抱えたまま、理世が進む道を考えます。

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理世が自分のために絵を描く

4巻では鳩羽と話が合うことに戸惑いながらも、理世は切谷への気持ちを簡単には手放しません。縁談を受けるべきかどうかを考え続けるうち、理世は一人でお絵かきに集中します。

描くのは、誰かに頼まれた絵でも、誰かを喜ばせるための絵でもありません。自分の「癖」を満たすためのえっちな絵です。理世が自分で作ったものを自分で消費する展開は、下ネタとして笑える一方、理世の性癖が他人への依存だけで成り立っていないこともはっきりさせます。

『傷口と包帯(5)』七井海星

理世はこれまで、切谷の弱りを見て興奮し、切谷の反応を確かめながら自分のヨワラーを語ってきました。5巻では、その視線が自分の内側へ向く。誰かの弱りを待つだけではなく、自分で「好きなもの」を作り、自分で楽しむ。やっていることは相変わらず理世なのに、決意の形として見るとかなり大きな変化です。

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鳩羽との縁談に悩む理世

鳩羽は理世と特殊性癖の話が通じる相手です。切谷には説明しにくいことも鳩羽なら受け止めてくれるため、理世にとって居心地のよい相手になっています。しかし、話が合うからといって、理世の気持ちがすぐ鳩羽へ移るわけではありません。

『傷口と包帯(5)』七井海星

理世が悩んでいるのは、鳩羽が嫌いだからでも、切谷が好きだからでもなく、そもそも自分の中の「癖」と恋愛をどう分ければいいのか分からないからです。5巻では縁談が婚約成立まで進み、理世は自分で決めたわけではない道を受け入れるのか考えさせられます。鳩羽との共通点は大きい。それでも、切谷と一緒にいるときの感情まで同じではない。理世はその違いを、いつもの理世らしい方法で確かめようとします。

この悩み方が、普通の恋愛漫画のヒロインとはかなり違います。三角関係になったから誰を選ぶ、という話ではなく、相手に向けている感情の種類を本人が分類できていない。だから理世の行動は予測できないのに、本人だけは真剣です。

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切谷のアンガーマネジメントがつらい

切谷は、理世と鳩羽の縁談を落ち着いて見守れるほど器用ではありません。5巻は切谷と理世が一緒にいる場面が少なく、切谷はその時間の減少自体に苛立ちます。理世の行動を自分への当て付けのように受け取り、タコニーのような出来事にも振り回される。自分が何に腹を立てているのかを整理しようとして、怒りを抑えようとする姿が切谷のアンガーマネジメントです。

もちろん、切谷が感情を分析して冷静な結論を出すわけではありません。理世のことが気になる、鳩羽が気に入らない、しかしそれを「嫉妬」と認めるのも難しい。結果として、切谷は怒りを処理しようとして余計に疲れていきます。

切谷の不憫さは、理世への好意を言葉にできないところにあります。理世のヨワラーに巻き込まれていたときは、困ればツッコミを入れればよかった。しかし鳩羽との縁談が決まると、切谷はただ困っているだけでは済まされない。理世の隣にいる理由を、世話係や護衛という立場だけでは説明しにくくなります。切谷の過去や、本人が理世をどう思っているのかも、ここで読者の気になる点として残ります。

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三角関係が恋愛だけでは終わらない

5巻で動き始める三角関係は、理世をめぐって切谷と鳩羽が競うだけの構図ではありません。理世と鳩羽は「癖」を共有し、鳩羽は切谷にも視線を向ける。切谷は理世を意識しながら、鳩羽からもヨワラーの対象として見られる可能性に巻き込まれます。

『傷口と包帯(5)』七井海星

そのため、三人の会話は恋愛の駆け引きになる前に、性癖の話へ寄り道します。深刻な場面の直後に変な方向へ転がり、読者が感情を整える暇を与えない。5巻はこのギャグとシリアスの落差が特に激しく、理世の決意や切谷の怒りが重くなりすぎるのを、作品自身の笑いが止めています。

ただし、笑いに戻るからといって、三人の問題が消えるわけではありません。理世は自分の道を考え、切谷は自分の感情を抱え、鳩羽は二人の関係に入り込む。3巻から続いてきた縁談が決まり、理世と切谷の恋心も簡単に元へ戻れないところまで来ています。

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まとめ

傷口と包帯』5巻は、理世のヨワラーとしての決意と、切谷の極道としての立場が同時に問われる巻です。理世は一人で絵を描き、自分のためのオカズを作ることで、自分の性癖を他人任せにしない道へ進みます。その一方で、縁談が決まり、切谷との時間は減っていく。理世は縁談を受け入れながらも、切谷への気持ちを簡単に片づけることはありません。

切谷は理世との時間が減ったぶん、怒りと不安を自分で処理しようとして疲弊します。理世への当て付けのように受け取ってしまう出来事や、アンガーマネジメントに取り組む姿が、切谷の感情を具体的に伝えます。鳩羽を加えた三人の関係は、恋愛だけでなく「癖」の向き先まで絡み合い、さらにややこしくなりました。特殊性癖ラブコメの笑いを保ちながら、これからの理世と切谷の行方を気にさせる5巻です。

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