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雨夜の月5巻で描かれた富田の過去と和解の場面

雨夜の月

雨夜の月5巻では、これまで断片的に描かれてきた田の背景がようやく明らかになり、奏音との関係にあった長いすれ違いがひとつの形になる巻でした。学校を休んでいた理由が判明する場面は特に印象的で、そこで語られた事実が、富田のこれまでの態度と重なり合うように提示されています。また、幼少期に奏音と関わっていた出来事も描かれ、当時のすれ違いが現在の距離につながっていたことが分かる構成になっていました。

一方で、三浦先生の娘である悠がピアノを習い始める描写もあり、こちらも短いながら印象に残る場面でした。奏音の母の教室でレッスンを受けることになる流れや、三浦先生と悠の関係が少し見える描写は、富田のエピソードとは別の方向から物語を広げている印象があります。

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ただ、5巻の中心はやはり富田に関する一連の出来事に置かれていたと感じました。富田の不在、再会、幼少期の話、誤解の原因、そして和解へと向かう流れが順番に描かれ、今回の巻の軸になっていました。

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雨夜の月5巻で明らかになる富田の不在の理由

雨夜の月5巻では、富田が学校を休んでいた理由が補聴器店のシーンで示されます。咲希と奏音が補聴器店を訪れた際、偶然富田と再会し、その日に富田が右耳の聴力を失ったこと、生活に不便が生まれたことが語られます。作中で提示されている事実は、富田が難聴になったこと、そして補聴器を必要とする状態になっていたという点です。

[くずしろ]雨夜の月 5巻

富田は、自分が難聴になったことで、奏音が普段どのような状況で生活しているのかを理解するきっかけになりました。ここでは富田自身が過去の態度を振り返り、奏音に向けていた行動について反省している様子が描かれていました。以前から奏音に対して否定的な態度が多かった富田ですが、補聴器店での会話では、これまでの言動とは違う方向に気持ちが動いていることが、本人の言葉として示されています。

この再会のシーンは、5巻の中でも特に大きな転換点になっていました。富田が不在だった理由が明らかになること、これまでの態度の裏にあった視点の不足を本人が認識すること、そして奏音との関係が次の段階へ進むきっかけがここに置かれているためです。物語全体の流れとしても、富田がこれまでの立場から変化を見せ始める始まりが、この補聴器店の再会だったと言えます。

個人的にですが、この展開には違和感がありました。

自身が同じ立場になることで気持ちがわかる展開はありがちで良いですが、同じクラスに2人難聴の生徒がいることになってしまい、ありえるのだろうか…ってなりました。

障害じゃなくても他のきっかけの方がしっくりくるなぁと思います。

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富田が奏音に敵意を向けていた理由

雨夜の月5巻では、富田がこれまで奏音に対して攻撃的な態度を取っていた背景が、幼少期の回想として明らかになります。二人は幼い頃、同じピアノコンクールに出場していたことがあり、その時の出来事が現在の関係の根本にありました。

その場面では、富田が演奏前の奏音に話しかけたものの、奏音は発表が次だったため集中しており、気づかないまま準備を続けていました。富田はその反応を「無視された」と受け取り、そのまま強い怒りや不満として記憶されていたことが描かれています。作中で示されているのは、奏音が気づかなかったという事実と、富田がその場面を否定的に捉えていたという点です。

[くずしろ]雨夜の月 5巻

奏音はその時の富田の演奏を覚えていたことを伝えます。奏音は「すごいと思った」と感想を言い、その言葉によって富田は過去の出来事がすれ違いだったと気づきます。この流れは、作中で直接描かれているやり取りで、富田が過去の記憶を誤解だったと認識するきっかけになっています。

富田が奏音に敵意を抱いていた理由は、作中で語られている限り
・幼少期に無視されたと思い込んだこと
・その記憶が現在まで残っていたこと
という二点にまとめられます。

ただの誤解でしたね。

幼少期の回想と現在のやり取りがつながることで、二人の関係が大きく変化するきっかけとなりました。

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まとめ

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雨夜の月5巻は、これまで描かれてきた人間関係のすれ違いが形になる巻であり、とくに富田と奏音の関係が大きく動く内容でした。補聴器店での再会により、富田が学校を休んでいた理由が明らかになり、自身も聴力を失ったことで生活が一変したことが語られます。富田がその経験を通して、これまで奏音が置かれてきた状況を理解し、態度が変化したことが描かれていました。

幼少期のピアノコンクールでの出来事も重要な要素として提示されます。奏音が演奏前の集中で気づかなかったことを富田が「無視された」と受け取り、そのまま長い間わだかまりになっていたという流れは、すれ違いの理由としてシンプルに整理されていました。それが現在の場面で言葉として解消され、富田が誤解に気づく過程が描かれたことで、二人の関係が和解へ向かう土台になっています。

富田の変化については、あなたが指摘した「自分が経験することで他者の状況を理解する展開」でもあり、物語上の転換点として扱われていました。一方で、クラスに障害を抱える人物が複数存在する構図については、作品側で特別な説明があるわけではありません。物語の都合として配置されている印象があり、その点は読者によって受け取り方が分かれそうです。

また、三浦先生の娘である悠が奏音の母の教室でピアノを習い始める描写も、富田の話とは別方向で印象に残る要素でした。短いシーンながら、登場人物同士のつながりが広がる流れとして自然に挿入されていました。

5巻全体を通して、富田がこれまで抱えていた誤解と、そこからの変化が中心に据えられていた巻でした。人物同士の距離が変わり、次巻以降の関係がどう描かれるのかにつながる重要な内容になっていたと感じます。

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