氷の城壁に登場する栗木 桃香は、物語序盤ではかなり分かりやすく計算高い後輩として描かれます。小雪といい雰囲気になりつつあった湊に対して積極的に距離を詰め、二人が一緒にいる場面でも自然に割って入ってくる姿は、正直あまり良い印象ではありませんでした。
一方で、桃香の言動を追っていくと、ただ恋愛に貪欲なキャラというだけでは整理できない場面が増えていきます。とくに湊と付き合うようになってからは、思っていたよりも不安や葛藤を抱えている様子が強く描かれ、付き合う前よりも苦しそうに見える瞬間が印象に残ります。
また、桃香が容姿の良さゆえに抱えてきた悩みや、人との距離感に関する問題が語られることで、計算高さに見えていた行動の裏側にも別の感情があったことが分かってきます。本記事では、栗木 桃香というキャラクターを、計算高く見えた部分と本音がにじむ場面の両方から振り返っていきます。
氷の城壁:物語序盤で見えた栗木 桃香の計算高さ
栗木 桃香は、熱川 秋音と並ぶ美少女後輩というポジションで登場します。登場時点から存在感があり、小雪といい関係になりつつあった湊に対しても、かなり早い段階で興味を示していました。そのアプローチは分かりやすく、湊と小雪が一緒にいる場面でも自然に会話に割って入るなど、距離の詰め方が目立ちます。

とくに印象に残るのは、湊と小雪の前に現れる頻度の高さです。偶然を装っているようで、実際には状況をよく見て動いているように見える場面が多く、計算高さを感じさせる描写が続きます。この時点では、恋愛を有利に進めるために周囲を気にせず行動するキャラという印象が強く残りました。
また、桃香自身が小雪のことを好意的に見ていないと内心で語る場面もあり、表向きの態度と本音に差があることが示されています。一方で、小雪側も桃香の振る舞いに違和感を覚えていたことが後に分かり、互いに距離を取りきれないまま関係が続いていた状況が描かれています。

物語序盤の栗木 桃香は、立ち回りのうまさと割り切った行動が前面に出ており、感情よりも結果を優先しているように見えるキャラクターでした。この段階では、好意よりも戦略が先に立っている印象が強く、素直に受け取りにくい存在として描かれています。
氷の城壁 :付き合ってから見えた栗木 桃香の本音
湊と付き合うようになってからの栗木 桃香は、物語序盤で見えていた姿とは少し違った印象を残します。アプローチしていた頃の勢いや余裕は薄れ、湊の言動に対して細かく気にする場面が増えていきます。自分が本当に好かれているのかという不安を抱えながら、関係を続けている様子が描かれていました。

付き合う前は主導権を握っているように見えた桃香ですが、交際が始まってからは、むしろ気持ちの揺れが強く表に出るようになります。湊の態度から距離を感じるたびに悩み、感情を抑えきれない場面も見られました。この変化は、恋愛に勝ちたいという気持ちだけで動いていたわけではないことを示しています。
また、桃香が容姿の良さゆえに抱えてきた悩みが語られることで、彼女の計算高さの背景も見えてきます。見た目だけで判断されることや、相談しても本気に受け取ってもらえない経験を重ねてきた中で、誰かが自分をきちんと見てくれた瞬間に心を動かされた流れは、物語の中で自然につながっています。
湊との別れ、そして
最終的に、桃香は湊から本心では小雪を想っていることを告げられ、関係は終わります。この別れは、桃香にとって一方的に裏切られたという形ではなく、薄々感じていた不安が言葉として突きつけられた瞬間でもありました。付き合っている間に抱えていた違和感が、はっきりとした形で示される場面だったと言えます。

振られた後の桃香は、取り繕うことなく感情を露わにします。

そして、計算高く立ち回っていたように見えた行動も、最終的には報われず、それでも感情を噛みしめながら次に進もうとするキャラクターとして描かれています。

この結末まで含めて、桃香の本音と弱さがはっきりと浮かび上がる構成になっていました。
まとめ
栗木 桃香は、物語序盤では計算高さが目立つキャラクターとして描かれていました。湊への積極的なアプローチや、小雪の前でも距離を詰めてくる振る舞いは、好意的に受け取りにくいもので、恋愛を有利に進めようとする存在という印象が強く残ります。この段階では、感情よりも戦略が先に立っているように見える場面が多くありました。
一方で、湊と付き合うようになってからの桃香は、物語序盤の姿とは違った面を見せていきます。自分が本当に好かれているのかを気にし、不安や葛藤を抱えながら関係を続ける様子は、計算だけで動いていたキャラクターとは言い切れないものでした。付き合う前よりも、付き合った後の方が悩んでいる姿が印象に残ります。
また、容姿の良さゆえに周囲と距離が生まれていた過去や、相談しても軽く扱われてしまった経験が語られることで、桃香の行動にも背景があることが分かってきます。誰かにきちんと心配された出来事をきっかけに湊を意識するようになった流れは、計算高さだけでは整理できない部分でした。
どう考えても当て馬ポジションのキャラクターで最初は計算高さばかりが目立ち印象の良いキャラではありませんでしたが、最後まで見ると印象変わりました。

